2006年10月31日

≪連作ハロウィン “カボチャ王への恩返し”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波伝・風話』

今回も、前回からの続きで孤独なカボチャ王の話です。
前回、四部作になるかもしれません。と書きましたが、三部作にしました。
なので、今回が最終話です。しかも本当に長いです。気合入れて読んでください。
「活字離れ?、そんなの知らねーよ」って感じで読んでください。

カテゴリの中に“船長とカボチャ王”を追加しました。
ここをクリックすると三作続けて読めます。
そんなんで、一部、二部と読んでない方は、前回の記事を読んでから進んでください。
(二部はコチラをクリック)
では、前回からの続きです。

4905823848449.jpg
(この画像は本編とは関係有りません。船長が好きなだけです。)


それからも王様は得意の魔法で不思議なものを沢山見せてくれました。
そして色んな不思議な遊びも教えてくれました。
でも、そのほとんどは、王様が勝手に考えた遊びでした。
たとえば空中で浮かんだままやる、ボーリングの様なものや、
キングしかいないチェスの様なもの。
球が十個もある、キーパー二人だけでやるフットボール。
言い出したらきりがありません。 その全てがカボチャを使ってやる遊びです。

「ねー王様、もー疲れちゃったよ。」
「そうか。少年は子供だから、すぐ疲れてもしょうがないね。」
「・・・・・・。」
「まー良い。次が最後の遊びだから!!」
「この城に来た記念に作っておくれ。少年よ。」
「何を作るの?」
「・・・そんなんでは、少年は本当に立派な大人になれないぞ。」
「決まっているだろ、頭だよ。カボチャの、アタマ!!」
「・・・・・」
「うん、・・・わかったよ。」

少し怒った感じの王様に、少年はいやいやうなずきました。
それを見た王様は、今度はとてもとてもうれしそうです。
うれしすぎて、王様のアタマが今までより多く光ったぐらいです。
「良しやろう、やろう。少年よ。」
「でも、どうやってやるの?多分・・僕出来ないよ。」
「もー本当にしょうがないなー、少年は。」
「そんなの簡単だよ。イメージすれば良いんだよ。」
「・・・・。」
「どんな顔にしたいか、強く頭の中で想い描いてごらん。」
「・・・うん・・・・わかった。やってみる。」
「良いかい?強く強く想うんだよ。強く想えばなんでも出来るんだから。」
「うん。・・・出来そうな気がする!!」
「良し!!そしたらこのカボチャに指をあてて、動かしてごらん。」
「うん、わかった!!」

王様の出した大きな大きなカボチャに、少年は指をそーっとのせました。
そうすると不思議なことに、指先が少し温かくなりました。
まるで頭の中のイメージが、首を透り、肩、肘、手首と降りてきて、
指先に集まったみたいな感じがします。
少年はわかりました。この後どうすれば良いかを。
少年はまるで前からそのやり方を知っていたみたいに、当たり前のように
指を動かしました。
まるでそのカボチャの中に、もとから隠れていたみたいに、指の動きにあわせて、
そのカボチャの表面に顔が彫られていきます。少年の顔に少し似た顔です。

「なー、出来たじゃないか。少年よ!!」
「うん!!」
「少し臆病そうな、それでいて、とてもとても素直な良い顔だ!!」
「うん。ありがとう。」
「・・・・・。」
「・・・・・。これでお別れだ!! 少年よ。」
「・・・・えっ?」
「ちゃんと分かる様にしといてあげるから。自分の家にもーお帰り、少年よ。」
「・・・うん。・・・でも・・また来て良いでしょ?」
「だって僕、すごく楽しかったし・・・王様の事が好きだから・・。」
「また遊びたいし・・・ちゃんと御礼がしたいんだよ!!」
「そうか・・・でもまだ少年には、その御礼は出来ないんだよ。」
「なんで?出来るよ!!」
「いや出来ない。少年がもっと大きくならないとね。」
「なんで? どういう事?」
「もっともっと少年が大きくなれば、分かる時が来るよ。」
「・・・・・・・・・・。」
「さー帰りなさい。」
「いやだ!!」
「おーーそれでこそ少年だ。立派な大人になれそうだぞ。」
「・・・。」
「よし、城の外まで一緒におくってあげるか。さー帰りなさい少年よ。」
「・・・うん。」

ホウキ達がお別れのダンスを踊る中、落ち葉を踏みしめ、少年は城の入り口に
王様と一緒に、歩き出しました。

「もし、少年が大きくなっても、王様の事を忘れないでいてくれたらね。」
「王様が一番喜ぶ事を考えて、御礼をしに来なさい。」
「うん、約束するよ。カボチャの王様!!」・・・・・・・・・・・・。

そう言ってワシは、城の外まで全速で走ったのじゃ。後ろはふり返らんかった。
それで、城の外に出たらのー。驚いた事に、なんと落ち葉や枝なんかで出来た、
トンネルの様なアーチの様な物が出来てるんじゃ。街の明かりに向かって、
まっすぐにのー。
ワシはその枯葉のトンネルを一生懸命に駆けたんじゃ。
そいでの、息が切れた頃、初めて止まって、後ろをふり返ったんじゃ。
そしたらのー、あのカボチャの王様が少しうな垂れて、座っているんじゃ。
カボチャの頭も少し疲れている様に、見えた気がしてのー。
ワシは心の中で決めたんじゃ、王様が喜ぶ事を、絶対見つけようとのー。

それからは、一度もふり返らんで街まで走ったんじゃ。
そいでのー。自分の家の前で立ち止まって、まだ上下にゆれる肩を落ち着かせながら、
帰りが遅くなった言い訳を考えていたんじゃ。王様のことなぞ誰も信じんからの。
そいで、隣の家々の前においてあるカボチャ達をふと見たんじゃ。
そしたら、どの顔もあの城で見た事があるカボチャの顔でのー。
そいで目の前の、自分の家の門の下においてある、カボチャの顔を見たんじゃ。
そしたら、王様が探し出した・・・あの星形の目の・・・あのカボチャ王の顔と・・・。
・・・・・・・・そっくりじゃったんじゃ!!
なんでじゃろーのー。

遠い国の片隅に在るオレンジ色と黒色の町の話。
お母さんに「その森には入っちゃだめ」って言われてました。
でも男の子はその森が、気になっていました。
そんな男の子に、お母さんは話を続けます。
「でもね。・・・あの森の奥の奥にはねー・・・・・・・・。」

・・・おしまい。

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
トンネル王ラフ.jpg

【全体】
トンネル王全体.jpg

【アップ】          【カボチャ王】
トンネル王アップ.jpg トンネル王.jpg

【タイトル】
≪連作ハロウィン “カボチャ王への恩返し”≫

【制作者】
・船長Chii ・船大工Ma-Bo-

【SPECIAL THANKS】
・某Tさん ・O's nest来店の皆様

【花材/材料】
・ススキ ・ファーガス ・ミニカボチャ ・ゲットウ
・黒布

【作者コメント】
今回は船長初の試みで、自ら物語を書き。その文を基に挿絵になるような作品を後から考える。
そんな事をやってみました。色々初の試みで結構手間取ったところも有りましたが、
何とか三部作、終る事が出来ました。「いやー勉強になったな!!」
そんな連作でした。
そのうちまた、文も花もBangLassi作でやってみようと思います。

いやー皆さん長い文に付き合ってくれてありがとうございまいた。


「なー、恩返しってよー!!」
です。


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posted by 船長Chii at 00:32| Comment(3) | TrackBack(0) | 船長とカボチャ王 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月25日

ちょっと遅めの夏休み。

『本日の航海先・静岡県 伊豆・波ゆったり・風ほがらか』


やっとこ、落ち着いてきて、船長ちょっと遅めの夏休みです。
のんびり温泉でも、なんて思い、伊豆まで一泊で行ってきました。
なので今回は、作品はちょっとお休みです。カボチャ王の最終話は次回の記事で、
載せる予定です。(楽しみにしてた方スイマセン。)
んな訳で、今回は船長の伊豆レポートです。(クリックすると拡大画像になります。)

【トンネルと赤ランプ】
・さー出発。と思いきや渋滞で全然動かん!!
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【緑と石階段】                【砂浜と漁港】
・その先はどこに、、、?          ・やっと海だ。曇りなのが残念。
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【緑と空】                    【緑と海】
・この侵食してく緑に力を感じる。     ・アオの線。ミドリの線。白の線。
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【美木と御木】
・神のなせる業。ただただ圧巻!!
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・          
【朝日と影】                  【動の海と静の岩】
・夕日じゃないよ。朝日だよ         ・深い青。深い青。深い青。フカイアオ。
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【石と水】                   【石と緑】
・海さん海さん忘れ物です!!      ・凄いねー。頑張るねー。負けるなよ。
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【石と秋】                    【海と根】
・お気に入りの一枚です。           ・なー流木。何処から来たんだい?
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【光と影】
・さー帰るかな。だが、、、、又渋滞。
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【フォト】
・船長Chii

【コメント】
今回の旅は渋滞で始まり、渋滞で終りました。全体的に曇りがちな天気で、
雨もふりました。でも暫くぶりにのんびりしてきました。
「好きな場所は、天気ってあんまり関係なく楽しめるもんだなー」
って、感じた旅でした。
実は、今回載せた画像は、全部携帯で撮ったものです。
「最近の携帯のカメラは凄いね!!」
って思ってたら、つい沢山載せてしまいました。
船長は【石と秋】がお気に入りです。皆さんは、どれが気に入りましたか?


「好きなものを、探してみないかい?」
です。


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posted by 船長Chii at 23:50| Comment(4) | TrackBack(0) | 船長の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月21日

≪連作ハロウィン “カボチャ王のお掃除”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波南・風瓜』

今回も、前回からの続きで孤独なカボチャ王の話です。
前回、三部作になる予定と書きましたが、もしかしたら四部作になるかもしれません。
(トップの画像は本編とは関係無いのですが、好きな映画なので載せました。)
そんなんで、一部を読んでない方は、是非一部を読んでから進んでください。
(一部はコチラをクリック)
では、前回からの続きです。

nbc-pos.jpe


あまりにも摩訶不思議な光景に、わしはボーっとしておったんじゃ。
その時、またあの頭の無い体の方から、声がしたんじゃ。
その部屋全体に響くような、暖かい声じゃった〜〜〜・・・・・・・・。

「王様は道に迷ったのかい?と聞いたんだけどね。少年よ!!」
目をどこにあわせて良いのか困りながら、少年は恐る恐る首を立てに振りました。
「・・・・・・・うん・・・。」
「やはりか?・・・待っておったよ。」
「・・・僕が来るって・・・知ってたの?」
「ん? そ、そ、そんな事はどうでもよい!!」
「王様はどの頭だったか探しているんだよ。少年よ。」
「少年が来る前に、見付けたかったんだが・・・ん? おー、あった、あった!!」
「これだ、間違いない!!」

その時、台座の上に沢山有るかぼちゃの一つが、特に輝きだしました。
真っ赤な夕日の様です。。
その真っ赤な夕日が今度は浮かび上がって、ユラユラとまるで磁石のように、
体に向かって飛んで行きます。
そして、片目が星型の憎たらしくて、少し恐いカボチャ頭の王様が、そこに
出来上がりました。
そして偉そうに立ちながら、カボチャ頭でうなずいてます。
「おーこれで良し良し!!なー少年よ。」
「うん・・・そうだね。」
「・・・」
「あのー・・」
「なんだい?少年よ。」
「なんであなたは自分の事を王様ってよぶの?」
「少年は子供のくせに、つまらない質問をするんだね。」
「良いか、この城には王様一人しか住んでないんだよ。」
「だから、王様は王様なんだ!!。」カボチャの王様は自信満々です。
「・・・・・。」
「まー良い。せっかく少年が来たんだ。少しこの部屋も綺麗にするとするか。」
「・・・手伝おうか?」
「いや、大丈夫だ!!王様は魔法が使えるからね。」
そう言うとカボチャの王様は、台座の上にゆったり座り、杖を天に向けました。
「モノドモ、カカレーーー!!」

その声に呼ばれたように、どこからともなく、沢山のホウキが飛んできました。
そして、あちこちを掃除し始めました。
持ち主のいないホウキ達は好き勝手なところを掃除してます。
壁の真ん中の辺りや、空中、掃除しても意味の無い様な所ばかりです。
まるで、空中でダンスパーティをしてるみたいです。
中には床でつまらなそうに寝ているホウキ達もいます。
しまいには、枝や、ほこり、くもの巣なども勝手に踊りだしました。

「ねー王様。ぜんぜん綺麗にならないよ。」
「本当に少年は、つまらない事ばかり気にするね。」
「そんなんじゃ、立派な子供になれないぞ!!」
「・・・・でも、綺麗にならないよ。」
「でも、楽しかっただろ?」
「・・・・うん」
「では、良いじゃないか!!少年よ」
次回につづく。

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
カボチャホウキラフ.jpg

【全体】
カボチャ箒.jpg

【カボチャ王】       【舞う箒】
カボチャ箒王.jpg カボチャ箒アップ.jpg

【タイトル】
≪連作、ハロウィン “カボチャ王のお掃除”≫

【制作者】
・船大工Ma-Bo- ・船長Chii

【SPECIAL THANKS】
・某Tさん ・O's nest来店の皆様

【花材/材料】
・ススキ ・ファーガス ・ミニカボチャ 
・ウンリュウヤナギ ・ライスフラワー
・黒布

【作者Ma-Bo-コメント】
いつも一人で、孤独な王さまが、少年のために部屋を綺麗にするのと、
王さまの魔力の凄さを見せ付けようとしたんだけど、
ほうき達が自分勝手に動いてしまう、少し楽しい空間を作ってみました。
今回は、ほうき達と王さまの配置のバランスに少し苦労しました。

だそうです。 では次回もお楽しみに!!。

「その楽しさは、本物かい?!!」
です。


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2006年10月16日

≪連作ハロウィン “カボチャ王のさがし物”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波橙・風黒』

今回書いた物語は、全部船長のオリジナルです。
ハロウィンの話はあまり知らないので、そんならと作ってしまいました。
少し長いですが、是非読んでください。(トップ画像は本編とは関係ないです。)

jack-lite01.jpe


遠い国の片隅に在るオレンジ色と黒色の町の話。
お母さんに「その森には入っちゃだめ」って言われてました。
でも男の子はその森が、気になっていました。

町外れに在る森の入り口に建つ、木とトタンで出来た家。
その家には、おじいさんとお母さんと男の子の三人が住んでいました。
おじいさんがその男の子にお話をしています。

良いかい?あの森の奥の奥の奥には、誰も住んでない、お城が在るんじゃ。
でも、誰もいないと思ってる大人達は、本当は間違いなんじゃ。
わしがお前と同じ年のころに、あの森に入った事があるんじゃが。
わしも子供じゃった。道に迷ったんじゃな。
周りが暗くなってきて、カラスも鳴き始めての、怖くなってきたんじゃ。
でも、急げば急ぐほど、行きたい所とは違う所に行くもんなんじゃな。
気がつくと、あのお城の前にいたんじゃ。
じゃが、わしは大人達に聞いてたんでな、知っておったんじゃ。
その城には、誰も住んでいないとな。

だがじゃ、誰もいないはずの、その城の門が少し開いていての、その隙間から、
明かりがもれておるんじゃ。
気になったわしは、恐る恐る隙間から城の中をのぞいたんじゃ。
そしたらの、最初に床が見えたんじゃが、なんと!!枯れ葉だらけなんじゃ、
今まで迷っていた森の地面と変わらんのじゃ。
おかしな所に来たとは思ったんじゃが、わしは、そっーと中に入ってみたんじゃ。
そしたらの、やはり森の中なんじゃ。いいや、確かに壁もあるし、階段とかも
あるんじゃが。それ以外は森の中とそっくりなんじゃ。
木も生えててのー、暗くて解らんかったが、遠くから川の音も聞こえてたのー。
だが不思議なことに、暖かいんじゃ。たくさんの暖炉があるみたいにの。
まるでその中だけ、春のようじゃった。

わしはその部屋の魅力に誘われるように、一歩一歩枯れ葉を踏みながら、
中に入ったんじゃ。
そしたらじゃ、枯れ葉が盛り上がってる所があっての、大きな大きな台座の様に
なっておるんじゃ。
しかもその台座の上が、もの凄く輝いておるんじゃな、淡いオレンジ色にの。
わしは、よく見たんじゃ、そしたらそれは大きな大きな、カボチャでのー、
それが輝いておるんじゃ。とても暖かくのー。

「道にまっよったのかい?・・・少年よ。」
と急に声がしたんじゃ。驚いたわしは、声の方に目を凝らしたんじゃ。
暗闇だと思っていたその場所に、黒いマントをつけた、奇妙な人がおったんじゃ。
体はワラか、枯れ草の様な物で出来ておって、手には枯れ枝の様な大きな
杖を持っての。
しかも、その杖を光るカボチャに向けておったんじゃ。
それで、それでじゃ、その体にはのー・・・・・。
頭が・・・・・・付いておらんのじゃ。
次回につづく。

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
南瓜王ラフ.jpg

【全体】
南瓜王全体.jpg

【カボチャ王】       【台座のカボチャ】
南瓜王アップ.jpg 南瓜頭アップ.jpg

【タイトル】
≪連作、ハロウィン “カボチャ王のさがし物”≫

【制作者】
・船長Chii ・船大工Ma-Bo-

【SPECIAL THANKS】
・O's nest来店の皆様

【花材/材料】
・ススキ ・ファーガス ・ミニカボチャ
・黒布

【作者コメント】
今回は物語も船長が考えました。ハロウィンらしい物語になってます。三部作です。
孤独なカボチャ王の話です。

頭の無いカボチャ王をススキで作りました。マントも手作りです。
台に置いてあるカボチャは、O's nestに来ていたお客さんにほってもらいました。
今回の作品はお客さん参加型です。
少し長い文が続きますが、次回もお楽しみに!!

「なー、生きていこーぜ。物語みたいによー!!」
です。


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posted by 船長Chii at 03:02| Comment(4) | TrackBack(0) | 船長とカボチャ王 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月11日

≪連作、月 “あっち側こっち側”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波風・風月』


「色々考えたんだけど、俺にはこれしか出来無いから。」

分岐点.jpg

長い道を歩いてきた。あの道を歩いてた。
そして其処には笑顔があり、尊敬があり、初めての優しさがあった。
そして本当に沢山、甘えたし、怒ったし、泣いた。
共に同じ時間をすごし、同じ場所に座り、同じ所を見た。
永遠だと思っていたし、絶対だなんて思い込んでいた。

「それがいつからだい? あの時からかい? あそこからなのかい?」 

いつかこうなるのは、分かっていたのかも知れない。
いつしか気が付けば、自分勝手になっていた。
そして個性だと思ってた自分勝手を、許せなくなりはじめていた。
歩んでる速度が、歩む場所が、少し変わってきていた。
そして、今は向こう側を歩いてる・・・。
こっち側から見る向こう側は、少し明るくて、少し楽しそうに映る。

「そんな事無いよ。隣りの芝生は青く見えるだけ。」

そうだ。こっち側だって結構楽しいし、先のほうには明かりさえ見える。
楽な道じゃないかもしれん、それでも行くしかないんだ。
・・・だって先に明かりが見えるんだから。
こっちの道はこっち側。 あっちの道はあっち側。
もうあの分岐点には戻れねーから。

「大丈夫、風がおしてくれるから。風がつれてってくれるから。」

本当だ。一人ぼっちだと思ってたのは、間違いだった。
けして一人じゃなかった。
だから行こう。
ちょっと無理して笑って、一歩ずつ、一歩ずつ、・・・少し頑張って歩こう。

「それでもどうしても、あっちの道が憎く見えたら、ちょっとだけ止まって
泣いてごらん。」

本当は知ってる・・・・・誰も悪くない。
あっちが悪いとか、こっちが悪いとか、そう言う事じゃないんだ。
上手くは言えんけど、いつかは“ありがとう”って言いたい。
あの道とこの道が交わる時があるのなら、何年後か、何十年後か、
また季節がめぐって、もし、あっち側の道が少し近づく事があるなら。
“ありがとう”って言いたい。

「大丈夫、その時はきっと来る。だっていつでも、この月が見守ってるから。」
「薄明かりだけどこの月が、その道を照らしてあげるから。」


そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【全体】
月道.jpg

【月部分】         【道部分】
道月上.jpg 月道下.jpg

【タイトル】
≪連作、月 “あっち側こっち側”≫

【制作者】
・船長Chii ・船大工Ma-Bo-

【花材/材料】
・カクレミノ ・ススキ ・シンフォリカルポス ・ブラックパール
・ゴールドワイヤー

【作者コメント】
月の部分をススキと、少し光るように金のワイヤーで作りました。
分岐する道部分を、カクレミノの葉で作り、白い実と黒い実で出会いと別れを
表しました。
月部分は沢山照らしてくれるように、大きめに作ってあります。

「覚悟の道には、光が射す!!」
です。


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posted by 船長Chii at 03:59| Comment(5) | TrackBack(0) | 船長と月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月06日

≪連作、月 “田舎の電灯”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波電・風灯』


この間、うちの船大工Ma-Bo-とシルーバー屋に、花を活けに行った帰りの話。

mtuki.jpg

「ヨシ!!取り合えず一件終った。次行こうか。」
と、車に乗り込んだ。
いつもの様にMa-Bo-運転で、車が走り出す。幾つものテナントが並ぶ道から
逃げるように、コンビニの前を左に曲がり、住宅街に入った。
この辺りは異常に一通が多い。左、左とそれを三回繰り返し、もと来た道に
戻ろうとしていた。

後ろに積んだ花たちを倒さない様に、水をこぼさない様に、慎重に少し緊張気味で、
運転するMa-Bo-。
それにひきかえ、助手席に浅く浅く座り、外の風景を楽しみ、偉そうにのんびりと、
煙を吐く船長。

その時、何気に外を見てた船長、壁に変な四角い穴が開いてるのを発見した。
「ん?? 何だあれ?」
20mぐらい先の、左にしか曲がれない突き当たり、その突き当りの壁に、
穴が開いている。
(でも、何かおかしい? 何んだ?、何が変なんだ?・・・・・・あっ色か!!)
その壁に開いている、穴の中の色が変だった。 
コンクリートの灰色だったり、土の茶色だったり、そんなんなら解る。
あの、少し高い位置にある線路を、持ち上げるようにそびえ立つコンクリートの壁。
その壁にはありえない色だった。

・・・少し光ったような色。白とも灰色ともつかぬ色。・・・

まるでその壁の向うの、まるでこの世界とは違う、別世界が見えてるのか?
それとも、何処か霧深い早朝の、別の国にでも、つながっているのか?
そんな錯覚に堕ちてしまう様な、妙にリアルな色の穴だった。

ゆっくりと、少しずつ近づいてくるその穴を、煙を吐きながらボーっと見ている船長に、
Ma-Bo-が聞く。
「ん?・・・どうしたんですか?」
「あっ・・・・あー、あれなんだと思う?」
「えっ・・・あーーーあの鏡ですか?」
「あっ。 そうか・・・・・・・鏡か・・・。」
(そうか鏡だ、確かに鏡だ。何だそうか。そうだよなー・・・。)

タタミ一畳ぐらいはありそうな、大きな鏡だった。
それが少し斜めに壁に立て掛けてあって、その傾斜が丁度良く、曇ったその日の
空を写していた。
まだ、変な感覚から抜け出せないでいる船長に、Ma-Bo-が話し出す。
「もう少し綺麗に残ってったら、何か作れそうですけどね。」
「あっ、あっ・・・そうだな。」

Ma-Bo-のその、何かに使える材料を常にを探してる感じと、戦ってる感じに、
目を覚まされる想いだった。



そんなんで今回は“船大工Ma-Bo-”の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
三日月ラフ.jpg

【全体】
三日月.jpg

【アップ】
三日月アップ.jpg

【タイトル】
≪連作、月 “田舎の電灯”≫

【制作者】
・船大工Ma-Bo-

【花材/材料】
・秋色アジサイ ・カラー(マンゴ) ・ゲイラックス ・ススキ
・アカヅル

【作者Ma-Bo-のコメント】
イメージは、田舎にあるススキ畑の上に浮かんでる月を作ってみようと思い。
少し淋しい感じを出して見たくて、三日月になりました。
三日月は、淋しくてもなんか暖かい光で照らしてくれる月なので、
メインに複色オレンジのカラーを使って見ました。
(なんか、自分の中で34%一皮むけた?)
そんな感じの作品なんで!これからの船大工の作品をチェックしてくださいな。

だそうです。


「さー行こうか。その向こう側へ!!」
です。

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posted by 船長Chii at 01:41| Comment(2) | TrackBack(0) | 船長と月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月02日

≪連作、月 “あとちょっと”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波届・風月』


田んぼから水が抜かれて、カエルの声が聞こえなくなった・・・・・。
そんな季節の話。

窓から入ってくる風が急に涼しくなり、寒くて目が覚めたらしい。
でもその子は、寝ぼけた頭で考えてる様子。窓を閉めるか、そのまま寝るか、
考えているのだろう。
それでも、決心したように窓に向かうその姿は、まるで芋虫のようだ。
極力寝たままで、動きたくないのだろう。
それでもなんとか半寝の状態で、いっぱいに手を伸ばせば窓に届く位置まで
動いてきた。無理やりにでも、その場から窓を閉めようとして、手を伸ばす。

その時、その子急に目を見開いた。
その伸ばした手の先に光るものが在った。頭を振り、目の焦点を急いで合わす男の子。
窓の隙間から見えるその光は、伸ばした手の指先に、ちょこんと乗ってるように見えた。

・・・月・・・

見事にまん丸な月だった。
その男の子今度は手を反し、丁度手のひらに乗るように、位置をさがす。 
見事に丁度手のひらに乗った月は、触ることさえ出来そうだ。
今度はそーっと手を握ってみた。・・・何にも触れなかった。
仕方なくもう一度手を開くと、やはりその手には、月が乗っていた。

すっかり目が覚めた様子の男の子。今度は机から椅子を引っ張り出し、窓を開けて、
ベランダに置いた。・・・少し勝ち誇った顔をしている。
自信満々に椅子に立ち上がり、手を伸ばす。・・・顔が曇った。
やはり駄目だった様だ。「そりゃそーだよ、掴まえられる訳がない。」と、
少し肩を落とし、とぼとぼ椅子をかたし、納得いかない顔で布団に戻った男の子。
それでも、これだけは決めたらしい。「今日は窓を閉めないで寝よう!!」

・・・・・あれから何十年も経った。
そんな今でも、大きな満月を見ると、つい手を伸ばしてしまう船長でした。


そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
月ラフ.jpg

【全体】
月全体.jpg

【上部分】         【下部分】
月中.jpg 月下.jpg

【月部分アップ】
月あっぷ.jpg

【タイトル】
≪連作、月 “あとちょっと”≫

【制作者】
・船長Chii ・船大工Ma-Bo-

【花材/材料】
・ピンポンマム ・ススキ ・ファーガス ・ウンリュウヤナギ

【作者コメント】
届きそうで届かない感じを表すために、ヤナギではしごを作りました。
秋の感じを出すためにススキを使い、紅葉した葉で道を作り表してます。
船長は崇拝する人がいて、いつかその人にBangLassiの作品を見てもらいたいと思ってました。
この作品は、なんとその人に見てもらうことが出来て、個人的にも思い出に残る
作品になりました。


「本気で思えば、掴むことも出来るんだぜ!!」
です。

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posted by 船長Chii at 23:43| Comment(2) | TrackBack(1) | 船長と月 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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