2007年02月25日

東京タワーの向こう側

『本日の航海先・港区芝公園、東京タワー ・波オレンジ・風ヒカリ』


東京タワーを見上げると、必ず其処に見えるものがある。
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そりゃ生きてりゃ、沢山の出会いがあり、その分の別れがあってよ、
そして幾つもの壁にぶつかり、その分のはしごをよじ登ってきたんだわ。
そんな三十数分年のいろんな過去と、これから起きるであろう何十年分もの、
未来が見えて来るんだわ。何故か東京タワーの向こう側によ。
いつもは基本的に未来を想う時間の方が圧倒的に多いんだけど、
今回は何故か、最近出会った人達との過ごした時間や、その時の感情に、
思いが飛んでいったんだわ。

あいつと共に右脳を使った事や、あの人が言ってくれた言葉、あの子の笑顔、
悔し涙を流した顔、ひた向きな顔、焦ってる顔、困ってる顔、輝いてる顔、
その全部がみんなの生きてる顔で、戦ってる顔だったんだわ。

そんな事を思いながら、「彼ら彼女らに何か届けることが出来たのか?」
「ちゃんとその顔達と向き合えたのか?」なんて、船長珍しく考えたんだわ。
んで思ったんだよ。その届け物をもらったのは本当は船長で、
向き合ってくれてたのは、彼ら彼女らの方だったな!!ってさ。

船長が笑ったり、怒ったり、偉そうに出来てたのは、あの人達の力で、
船長が今日を生きてこれて明日を見ることが出来たのも、あの人達の力で、
沢山の事を学んで、少しでも成長できたのは、彼ら彼女らの力に、
負けたくなかったからだったんだって、今さらに気が付いたんだわ。
こんな宝を沢山もらった船長はよ、本当に幸せ者だわ。
こりゃー、我がバングラッシー号もこれからもっともっと、でっかく
なんねーといかんな。あの東京タワーに負けんぐれーによ。

って、明日作る最後になるであろうあの花束に想いを込めようと思った、
東京タワーの夜だったんだわ。

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【前から】
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【上から】
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【ラッピング後】
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【タイトル】
・Happy birthday

【制作者】
・船長Chii 

【花材/材料】
・ラナンキュラス(大輪) ・ビバーナム ・リューココリーネ
・ドラセナ

【作者コメント】
前にも書きましたが、普段船長が働いてる店では後輩の誕生日に先輩が花束を作っる。と言う習慣が有りまして、今回載せたのはその後輩の誕生日用に作った花束です。アレンジのように見えますが、実は花束です。
今回は、その誕生日の子が自ら選んだ花を使って、船長らしく制作しました。
今までありがとう。そしてこれから上に上にね。という思いを込めました。


「明日を見るために、あの上へ!!」
です。


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posted by 船長Chii at 22:21| Comment(5) | TrackBack(0) | 船長の日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年02月20日

≪砂漠の中の父と子≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波穏やか・風追い風』

学校が嫌いだった。
みんなで、そろって食べる給食も、同じ色の帽子も、同じ形の鞄も・・・。
なぜか強要されることに、影の様に常に嫌悪感が付いて来たんだわ。
朝礼や全校集会なんて、考えただけでめまいがしたよ。
それは、反抗期とか、思春期とかじゃなくてよ。
中学や高校にあがる前からそうだったんだわ。小学校のあのランドセルが
重く重く感じられたっけかな。

船長、小学生の頃、日記を書かされていたんだけど。
毎日書いて次日の朝に先生に出さなければいけくてよ。
これが本当に嫌で嫌でしょうがなかった。
そんなに毎日書く事なんか、おきねーしよ。同じ時間に皆も家で
同じようにこれを書いてるかと思うと、破り捨てたくなった!!

何日も溜めては先生に怒られてた。んでも、怒られる意味が正直
解らんかった。
それでも、日記を書いて先生に提出する意味が納得出来なかったから、
船長、勝手に詩を書いてた。日記帳に詩を書いて提出してた。
そんで、最近その詩がどうしても読みたくなって、母親に探してもらったんだわ。
そしたら、見つかってよ。この間、実家に帰った時に持って帰ってきたんだわ。
まー汚ねー字で、何書いてるか判別できねーもんばっかだったけどよ。
読んでたら懐かしくなってさ、せかっくだからその詩を載せる事にしたよ。
(どこも変えずにそのまま載せます。)

-さばくの中の父と子- 作小学四年の船長
はてしない
あつくもえたぎっているような、さばくをみつめ
ドカンとつきでた岩かげで、
だいじそうに、かるいすいとうをもちながら、子どもがきいた。
「あれなあに」
のびきったひげをつけ、つかれきった父がこたえた。
「じごくかもしれん、だが天国かもしれん。」
そのことばにささえられ、
父と子がさばくを光る目でみつめている。
「行こうか」
「うん」

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【全体】
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【水部分】
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【父子部分】
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【タイトル】
≪砂漠の中の父と子≫

【制作者】
・船長Chii 

【花材/材料】
・ドウザンツツジ ・リュウカデンドロ ・ユキワリソウ
・サボテン用の砂

【作者コメント】
今回は船長が幼少期に書いた詩をもとに作りました。
天国とも地獄とも解らん物を、あまり具現化したくは無かったのですが、
それが無いと作品にならないので、あえて作りました。
力の有る渇きと潤いをコンセプトに作りました。
なので、上部に水が溜まる様に作りました。
父と子を二本の花で表して有ります。雪を割ってでも咲いてくる力強さが
父と子に合うなと思い、雪割草にしました。


「その可能性に賭けてみようか!!」
です。


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2007年02月15日

≪旅嫌いな鞄好きへの鞄≫

『本日の航海先・東京都渋谷区、BOXX・波詩・風音』


温暖化らしいです。雪が降る前に、春一番が吹きます。
そんな事を書こうと思って、色々書いてみたんだが、全部消しました。
船長はタバコも吸います。電気も消し忘れます。ゴミの分別の仕方が、
いまいち分かりません。
そんな船長が色々書いて見ました。んで読見返してみたら、とてもとても、
うそ臭かったので全部消しました。
作品もそんな感じの物を載せる予定でした。それも止めました。

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“足りない数ばかり数えてる ”-SION-

死にそうになるまでは 
生きてることを忘れてる 
感謝は難しい

ちっぽけな並みの暮らしに 
ちっぽけな忙しい日々に 
感謝は難しい

喜びはすぐに当たり前になり 
新しい悲しみにぶつかるたびに

足りない数ばかり数えてる
足りない数ばかり数えてる

お日さまみたいな顔して暮らしてたら
お日さまにやかれてしまう
感謝は難しい

暑い夏は冬の方がいいと言い
寒い冬はまだ夏のほうがましと言う

足りない数ばかり数えてる
また足りない数ばかり数えてる
足りない数ばかり数えてる
また足りない数ばかり数えてる

死にそうになるまでは 
生きてることを忘れてる 
感謝は難しい

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【開閉後】
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【開閉前】
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【タイトル】
≪旅嫌いな鞄好きへの鞄≫

【制作者】
・船長Chii 

【花材/材料】
・赤いバラのみ各種 ・孔雀ヒバ 
・フェイクファー ・ステンレスシート

【作者コメント】
何を書くか困ってしまったので、それならとブログを閉じてる間に作った作品を載せる事にしました。どれにするか迷いました。
昨日休みにSIONのライブにいったので、その流れでSION宛に作った作品を載せる事にしました。
今回載せるのはBangLassiが、昨年末代官山でやったSIONのライブに贈った作品です。
前にSIONさんが「鞄が好きで、つい鞄を買ってしまう。でも家が好きだから、何処にもいかんのだけどね」って言ってたので、それならと鞄を花で作りました。

「一歩、一歩、やってくか!!」
です。


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2007年02月07日

ダチュラと羽

『本日の航海先、新潟県新潟市、波俊、風緑』


二月三日節分。豆が舞う日に、粉雪舞う街に立っていた。
男の前にはマイクが一本立っている。左手には新郎新婦の座る高砂。
目の前には何十人もの人達が円卓越しに、静寂の中、男を見ている。
そう、男はこれから友人代表のスピーチを始めるところだった。
ほとんど何も考えてこなかった男の頭の中は、真っ白だったが、
ただ、胸の中は熱いものがあふれていて、こぼれ落ちそうになるのを、
必死にくい止めていた。
「そうか・・・、この場に立つ様になれたんだな・・・・」と。

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十数年前、あいつと初めて出会った。夜の新宿だった。
それから、顔を会わせれば毎晩の様に飲み明かしていた。
(その頃の事を書いた“あれから十年も これから十年も”はコチラ
いつも決まって場所は、道の上だった。そして決まって口論をした。
鳥類の持つ、瞬発力と洞察力を持つあいつ。
食虫植物の持つ、意思の力と適応力を持つ男。
お互い食す物は同じだったが、その捕食の違いが腹立たしかった。
鳥類の持つ攻撃性を罵ったし、食虫植物の持つ狡猾さを罵られた。
鳥は、手当たり次第に噛み付いたし、植物は機嫌が悪けりゃ毒を
撒き散らした。
周りから見れば、同じに見え、迷惑だったに違いない。

それでも、鳥も植物も、その後必死に生き抜くことを模索していた。
時が過ぎ、棲む距離が離れても、それは変わらなかった。
鳥は鳥らしく、植物は植物らしく、目の前のものと必死に向き合った。
飛べない風は無いと鳥は思っていたし、
止まない雨は無いと植物は知っていた。
離れていても宿敵だったし、仲間だった。
植物が枯れそうになった時、鳥はその行動力で様子を見に来た。
鳥が傷つき飛べなくなった時、植物はその忍耐力で見守っていた。

植物は迷った時、「鳥ならどうするか?」と考えた。
鳥もぶつかった時、「植物ならどうするか?」と考えたのだろう。
本当はお互いを認めていたし、必要だった。
鳥は、ゆるぎない意志で花を咲かす植物が、自慢だった。
植物は、何処でも飛べる羽を持つ鳥が、自慢だった。

お互いの決意の日・・・。
鳥は、ぶれる事の無い体の真ん中に、ダチュラと言う花を秘めた。
植物は、動き出す一歩目の足に、二枚の羽を刻んだ。
そして今・・・。
植物の羽は動きだし、鳥のダチュラは咲きはじめようとしている。

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「こんなにうれしい事はない!!」
マイクの前に立つ男はそんな事を想いながら、この男の作った花を持つ、
満面の笑顔の新郎新婦に、照れくさそうに頭を下げたのだった。


そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【和装用ボールブーケ】
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【洋装用キャスケードブーケ】
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【制作者】
・船長Chii
 
【SPECIAL THANKS】
・tetu ・Gon

【和装用花材/材料】
・ダリア ・ラナンキュラス ・トルコキキョウ ・バラ ・etc
・孔雀羽

【洋装用花材/材料】
・ダリア(大輪)・ダリア(ピンポン咲き)・スプレーウイット・etc
・クルミ

【作者コメント】
「孔雀明王は明王グループの中では珍しい女性神で、その名の通り孔雀の神と考えられます。
インドでは孔雀は蛇の天敵とされており、諸々の毒を取り除く神として崇められていたようです。
孔雀明王は明王の中で唯一優しい菩薩に似た顔をしているために、仏母大孔雀明王・孔雀王母菩薩とも言われています。
孔雀の羽を持ち孔雀の上に座す美しき王者です。」
と、調べていたら書いて有りました。なので、その美しき優しさで、
ダチュラの毒を浄化してあげて下さい。との思いで、新婦には内緒で
和装用のブーケに、孔雀の羽を入れました。

【最後に】
今回現地で、運搬、搬入、案内、と色々手伝ってくれた、UMI君に感謝です。
本当にありがとう。(UMI君のブログはコチラ
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「みどりの地に飛ぶ鳥は、しのぶ心で花が咲く!!」
です。


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posted by 船長Chii at 02:50| Comment(5) | TrackBack(0) | 船長と仲間 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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