2006年08月02日

≪衝撃の赤の痕≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波赤・風痕』


日本より遥か南、赤道直下な島での話。
赤道.jpg(赤道を跨ぐ)

その島のある位置がそうさせるのか?もっと複雑な理由があるのか?
船長には解らないんだが、そこに棲む生き物は異常にでかかった。
特に虫!!。これが本当に異常なサイズだった。
後で解った事なんだが、世界最大のチョウチョやカミキリムシ、クワガタなんかは、
その島に生息するものだった。

何をしにその山に行ったかは、とっくに忘れたけど、その山で出会った、
一匹の虫と一人の老人の事は一生忘れないだろう。

その島に行った時にその山に登った。その島で出会った日本人と、韓国人、
あと隣の島から遊びに来たと言う現地の二人、と船長、全員で五人だった。
そのあまり大きく無い山から降りる途中で、黒い玉を持つ青年がこっちに登ってくる。
あまりにも、ちゃんと歩く姿に気が付かなかったが、近くに来て顔をみて驚いた。
その山を登ってくる姿は、がんばって年上に見ても三十代ぐらいにしか見えない。
が、顔を見たら八十歳ぐらいの老人だった。

その老人は、その島の言葉しか話せず、隣の島の二人でも少ししか話が通じない。
それでも東南アジア特有の明るさで仲良くなり、言葉の要らない会話で話をしていた。
その時、ふとその爺さん、大切そうに持っていたソフトボールぐらいの大きさの
黒い玉を、自分の座っていた石の脇にそーっと置いた。
見るでもなく、その黒い玉を見る五人・・・・「うおーーーー。」
そのソフトボールぐらいの黒い玉が、なんと・・・・・開きだした。
そー真ん中からゆっくり、まるで周りの空気さえ動かない様な、とても
ゆっくりとした動きだった。その動きに目を離せない五人。
開いてきた真ん中には、無数の足らしき物が見える。開ききった形を見て、
やっと気づいた。・・・・ダンゴ虫だった。

日本で見るそれとは、衝撃的に違う大きさに気づかなかったが、確かにダンゴ虫だ。
小さい伊勢海老ぐらいあるそれは、ダンゴ虫と言うより、青い目こそ付いてないが、
まるでナウシカのオームの子供の様だった。
現実をやっと理解できた船長は、落ちていた枝で突いてみた・・・・・丸まった。
その動きはとても早く、子供の頃よく見たダンゴ虫の動きと同じだった。
赤山.jpg(その山からの風景)

驚く船長ら五人の姿を見て、まるでアジアの輝く太陽の様にケタケタ笑う爺さん。
隣の島から来た二人の現地人に、なんとか片言の共通語で聞き始めた爺さん。
「お前ら、日本人かい?」 って言ってるらしい。
「おーーそうだよ。彼は韓国人だけどね。」
「そーか!! 俺は日本語、話せるぞ。」と嬉しそうに話す。
「ほんとかよ?この国の共通語も話せないじゃん。」
「いや、話せるよ。イッチ、ニッ、。」
と両手を大きく交互に振りながら話す爺さん。

「?????」 首をかしげる船長達に、通訳を通して爺さんは話す。
「何十年もまえに、この山の向こう側に日本人が沢山いて、イッチ、ニッ、
イッチ、ニッと歩いていたよ。」
「どうだい。スゴイだろー。」
「・・・・・・・」何も言えなかった。この国の共通語もろくに話せないこの爺さん。
唯一話せる外国語が「イッチ、ニッ、」だった。
こんな普通の虫が普通じゃなくなるような遠くの国まで来て、俺らの先祖は・・・。
っと、苛立ちなのか?虚しさなのか?自分の無知さなのか?
何とも言えない痛い気持ちになった。

その後、その爺さん黒い玉を片手に、元気に山を登っていった。両手を振りながら、
「イッチ、ニッ、イッチ、ニッ、イッチ、ニッ。」・・・と。

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
衝撃ラフ.jpg

【全体】
衝撃全体.jpg

【ミサイル部分】     【痕部分】
ミサイル.jpg 衝撃アップ.jpg

【タイトル】
・≪衝撃の赤の痕≫

【制作者】
・船長Chii ・船大工Ma-Bo- 

【花材/材料】
・ローテローゼ(赤バラ)・アンスリューム ・ケイトウ 
・石化ヤナギ ・アマランサス・etc 
・ステンレスシート

【作者コメント】
今回は武器シリーズの二作目です。
訳の分からないとこから、ミサイルが飛んでくる。何がしたいのさっぱり解らない。
そんな物いらないのだけは、はっきり解るのに。
そんな正義に一も二もねーよ。の気持ちで作りました。
花が飛んでくるなら、落ちたところにも花が咲くはずじゃねーかい?
のイメージです。

「見える衝撃。見えぬ悲劇。」です。


花職人バングラッシーオフィシャルサイト
posted by 船長Chii at 23:39| Comment(4) | TrackBack(1) | 船長の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>言葉の要らない会話で話をしていた。
ステキですね。
心が通い合うことってなかなか体験出来ないもの。

作品実際拝見しました。
アマランサスのおどろおどろしさとヤナギとスモークツリー(かなぁ?)の迫力が赤い花達に負けてなかったように私は見えた気がする。

言葉ではウマく表現できないけど(文才なくてスミマセン)強く訴える『何か』を感じ取ることは出来た。

意味わからなくてゴメンナサイ・・(ーー;)
Posted by みかねえ at 2006年08月04日 00:48
ロケットを打ち上げるための技術はとても難しい、言うまでもありませんが。種子島でも何度も失敗しているくらいだし、日本のIHIや三菱重工の技術をもってしてもまだまだなのです。人が幸せになるための技術開発であってほしいものです。でも地球のまわりの宇宙はすでに衛星のゴミだらけ。人間ってやつはどこまでいっても勝手な生き物です。
Posted by rajaT at 2006年08月04日 16:27
>みかねえさん
充分伝わりました。いつもありがとう。


>rajaTさん
そうですね。難しい技術なのに、どうして良い方に向かわないんでしょうね。
Posted by at 2006年08月06日 16:18
ミサイルなんかじゃ死なねーぞ! 花が降ってきたら粋なのにな!
Posted by サニーサイドカズーマン at 2006年08月11日 10:54
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

チキンズ友達 リンクのページ
Excerpt:  ここではチキンズ友達ってことでリンク集です。   http://banglassi.com/ チキンズの非常勤メンバー前川”ブルースハープ”知星が主催する花職人集団「バングラッシー」のページ。  ..
Weblog: サニーサイドチキンズ
Tracked: 2006-08-04 19:23
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。