2006年10月16日

≪連作ハロウィン “カボチャ王のさがし物”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波橙・風黒』

今回書いた物語は、全部船長のオリジナルです。
ハロウィンの話はあまり知らないので、そんならと作ってしまいました。
少し長いですが、是非読んでください。(トップ画像は本編とは関係ないです。)

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遠い国の片隅に在るオレンジ色と黒色の町の話。
お母さんに「その森には入っちゃだめ」って言われてました。
でも男の子はその森が、気になっていました。

町外れに在る森の入り口に建つ、木とトタンで出来た家。
その家には、おじいさんとお母さんと男の子の三人が住んでいました。
おじいさんがその男の子にお話をしています。

良いかい?あの森の奥の奥の奥には、誰も住んでない、お城が在るんじゃ。
でも、誰もいないと思ってる大人達は、本当は間違いなんじゃ。
わしがお前と同じ年のころに、あの森に入った事があるんじゃが。
わしも子供じゃった。道に迷ったんじゃな。
周りが暗くなってきて、カラスも鳴き始めての、怖くなってきたんじゃ。
でも、急げば急ぐほど、行きたい所とは違う所に行くもんなんじゃな。
気がつくと、あのお城の前にいたんじゃ。
じゃが、わしは大人達に聞いてたんでな、知っておったんじゃ。
その城には、誰も住んでいないとな。

だがじゃ、誰もいないはずの、その城の門が少し開いていての、その隙間から、
明かりがもれておるんじゃ。
気になったわしは、恐る恐る隙間から城の中をのぞいたんじゃ。
そしたらの、最初に床が見えたんじゃが、なんと!!枯れ葉だらけなんじゃ、
今まで迷っていた森の地面と変わらんのじゃ。
おかしな所に来たとは思ったんじゃが、わしは、そっーと中に入ってみたんじゃ。
そしたらの、やはり森の中なんじゃ。いいや、確かに壁もあるし、階段とかも
あるんじゃが。それ以外は森の中とそっくりなんじゃ。
木も生えててのー、暗くて解らんかったが、遠くから川の音も聞こえてたのー。
だが不思議なことに、暖かいんじゃ。たくさんの暖炉があるみたいにの。
まるでその中だけ、春のようじゃった。

わしはその部屋の魅力に誘われるように、一歩一歩枯れ葉を踏みながら、
中に入ったんじゃ。
そしたらじゃ、枯れ葉が盛り上がってる所があっての、大きな大きな台座の様に
なっておるんじゃ。
しかもその台座の上が、もの凄く輝いておるんじゃな、淡いオレンジ色にの。
わしは、よく見たんじゃ、そしたらそれは大きな大きな、カボチャでのー、
それが輝いておるんじゃ。とても暖かくのー。

「道にまっよったのかい?・・・少年よ。」
と急に声がしたんじゃ。驚いたわしは、声の方に目を凝らしたんじゃ。
暗闇だと思っていたその場所に、黒いマントをつけた、奇妙な人がおったんじゃ。
体はワラか、枯れ草の様な物で出来ておって、手には枯れ枝の様な大きな
杖を持っての。
しかも、その杖を光るカボチャに向けておったんじゃ。
それで、それでじゃ、その体にはのー・・・・・。
頭が・・・・・・付いておらんのじゃ。
次回につづく。

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
南瓜王ラフ.jpg

【全体】
南瓜王全体.jpg

【カボチャ王】       【台座のカボチャ】
南瓜王アップ.jpg 南瓜頭アップ.jpg

【タイトル】
≪連作、ハロウィン “カボチャ王のさがし物”≫

【制作者】
・船長Chii ・船大工Ma-Bo-

【SPECIAL THANKS】
・O's nest来店の皆様

【花材/材料】
・ススキ ・ファーガス ・ミニカボチャ
・黒布

【作者コメント】
今回は物語も船長が考えました。ハロウィンらしい物語になってます。三部作です。
孤独なカボチャ王の話です。

頭の無いカボチャ王をススキで作りました。マントも手作りです。
台に置いてあるカボチャは、O's nestに来ていたお客さんにほってもらいました。
今回の作品はお客さん参加型です。
少し長い文が続きますが、次回もお楽しみに!!

「なー、生きていこーぜ。物語みたいによー!!」
です。


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posted by 船長Chii at 03:02| Comment(4) | TrackBack(0) | 船長とカボチャ王 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月21日

≪連作ハロウィン “カボチャ王のお掃除”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波南・風瓜』

今回も、前回からの続きで孤独なカボチャ王の話です。
前回、三部作になる予定と書きましたが、もしかしたら四部作になるかもしれません。
(トップの画像は本編とは関係無いのですが、好きな映画なので載せました。)
そんなんで、一部を読んでない方は、是非一部を読んでから進んでください。
(一部はコチラをクリック)
では、前回からの続きです。

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あまりにも摩訶不思議な光景に、わしはボーっとしておったんじゃ。
その時、またあの頭の無い体の方から、声がしたんじゃ。
その部屋全体に響くような、暖かい声じゃった〜〜〜・・・・・・・・。

「王様は道に迷ったのかい?と聞いたんだけどね。少年よ!!」
目をどこにあわせて良いのか困りながら、少年は恐る恐る首を立てに振りました。
「・・・・・・・うん・・・。」
「やはりか?・・・待っておったよ。」
「・・・僕が来るって・・・知ってたの?」
「ん? そ、そ、そんな事はどうでもよい!!」
「王様はどの頭だったか探しているんだよ。少年よ。」
「少年が来る前に、見付けたかったんだが・・・ん? おー、あった、あった!!」
「これだ、間違いない!!」

その時、台座の上に沢山有るかぼちゃの一つが、特に輝きだしました。
真っ赤な夕日の様です。。
その真っ赤な夕日が今度は浮かび上がって、ユラユラとまるで磁石のように、
体に向かって飛んで行きます。
そして、片目が星型の憎たらしくて、少し恐いカボチャ頭の王様が、そこに
出来上がりました。
そして偉そうに立ちながら、カボチャ頭でうなずいてます。
「おーこれで良し良し!!なー少年よ。」
「うん・・・そうだね。」
「・・・」
「あのー・・」
「なんだい?少年よ。」
「なんであなたは自分の事を王様ってよぶの?」
「少年は子供のくせに、つまらない質問をするんだね。」
「良いか、この城には王様一人しか住んでないんだよ。」
「だから、王様は王様なんだ!!。」カボチャの王様は自信満々です。
「・・・・・。」
「まー良い。せっかく少年が来たんだ。少しこの部屋も綺麗にするとするか。」
「・・・手伝おうか?」
「いや、大丈夫だ!!王様は魔法が使えるからね。」
そう言うとカボチャの王様は、台座の上にゆったり座り、杖を天に向けました。
「モノドモ、カカレーーー!!」

その声に呼ばれたように、どこからともなく、沢山のホウキが飛んできました。
そして、あちこちを掃除し始めました。
持ち主のいないホウキ達は好き勝手なところを掃除してます。
壁の真ん中の辺りや、空中、掃除しても意味の無い様な所ばかりです。
まるで、空中でダンスパーティをしてるみたいです。
中には床でつまらなそうに寝ているホウキ達もいます。
しまいには、枝や、ほこり、くもの巣なども勝手に踊りだしました。

「ねー王様。ぜんぜん綺麗にならないよ。」
「本当に少年は、つまらない事ばかり気にするね。」
「そんなんじゃ、立派な子供になれないぞ!!」
「・・・・でも、綺麗にならないよ。」
「でも、楽しかっただろ?」
「・・・・うん」
「では、良いじゃないか!!少年よ」
次回につづく。

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
カボチャホウキラフ.jpg

【全体】
カボチャ箒.jpg

【カボチャ王】       【舞う箒】
カボチャ箒王.jpg カボチャ箒アップ.jpg

【タイトル】
≪連作、ハロウィン “カボチャ王のお掃除”≫

【制作者】
・船大工Ma-Bo- ・船長Chii

【SPECIAL THANKS】
・某Tさん ・O's nest来店の皆様

【花材/材料】
・ススキ ・ファーガス ・ミニカボチャ 
・ウンリュウヤナギ ・ライスフラワー
・黒布

【作者Ma-Bo-コメント】
いつも一人で、孤独な王さまが、少年のために部屋を綺麗にするのと、
王さまの魔力の凄さを見せ付けようとしたんだけど、
ほうき達が自分勝手に動いてしまう、少し楽しい空間を作ってみました。
今回は、ほうき達と王さまの配置のバランスに少し苦労しました。

だそうです。 では次回もお楽しみに!!。

「その楽しさは、本物かい?!!」
です。


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posted by 船長Chii at 00:03| Comment(3) | TrackBack(0) | 船長とカボチャ王 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月31日

≪連作ハロウィン “カボチャ王への恩返し”≫

『本日の航海先・世田谷区、奥沢・O's nest・波伝・風話』

今回も、前回からの続きで孤独なカボチャ王の話です。
前回、四部作になるかもしれません。と書きましたが、三部作にしました。
なので、今回が最終話です。しかも本当に長いです。気合入れて読んでください。
「活字離れ?、そんなの知らねーよ」って感じで読んでください。

カテゴリの中に“船長とカボチャ王”を追加しました。
ここをクリックすると三作続けて読めます。
そんなんで、一部、二部と読んでない方は、前回の記事を読んでから進んでください。
(二部はコチラをクリック)
では、前回からの続きです。

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(この画像は本編とは関係有りません。船長が好きなだけです。)


それからも王様は得意の魔法で不思議なものを沢山見せてくれました。
そして色んな不思議な遊びも教えてくれました。
でも、そのほとんどは、王様が勝手に考えた遊びでした。
たとえば空中で浮かんだままやる、ボーリングの様なものや、
キングしかいないチェスの様なもの。
球が十個もある、キーパー二人だけでやるフットボール。
言い出したらきりがありません。 その全てがカボチャを使ってやる遊びです。

「ねー王様、もー疲れちゃったよ。」
「そうか。少年は子供だから、すぐ疲れてもしょうがないね。」
「・・・・・・。」
「まー良い。次が最後の遊びだから!!」
「この城に来た記念に作っておくれ。少年よ。」
「何を作るの?」
「・・・そんなんでは、少年は本当に立派な大人になれないぞ。」
「決まっているだろ、頭だよ。カボチャの、アタマ!!」
「・・・・・」
「うん、・・・わかったよ。」

少し怒った感じの王様に、少年はいやいやうなずきました。
それを見た王様は、今度はとてもとてもうれしそうです。
うれしすぎて、王様のアタマが今までより多く光ったぐらいです。
「良しやろう、やろう。少年よ。」
「でも、どうやってやるの?多分・・僕出来ないよ。」
「もー本当にしょうがないなー、少年は。」
「そんなの簡単だよ。イメージすれば良いんだよ。」
「・・・・。」
「どんな顔にしたいか、強く頭の中で想い描いてごらん。」
「・・・うん・・・・わかった。やってみる。」
「良いかい?強く強く想うんだよ。強く想えばなんでも出来るんだから。」
「うん。・・・出来そうな気がする!!」
「良し!!そしたらこのカボチャに指をあてて、動かしてごらん。」
「うん、わかった!!」

王様の出した大きな大きなカボチャに、少年は指をそーっとのせました。
そうすると不思議なことに、指先が少し温かくなりました。
まるで頭の中のイメージが、首を透り、肩、肘、手首と降りてきて、
指先に集まったみたいな感じがします。
少年はわかりました。この後どうすれば良いかを。
少年はまるで前からそのやり方を知っていたみたいに、当たり前のように
指を動かしました。
まるでそのカボチャの中に、もとから隠れていたみたいに、指の動きにあわせて、
そのカボチャの表面に顔が彫られていきます。少年の顔に少し似た顔です。

「なー、出来たじゃないか。少年よ!!」
「うん!!」
「少し臆病そうな、それでいて、とてもとても素直な良い顔だ!!」
「うん。ありがとう。」
「・・・・・。」
「・・・・・。これでお別れだ!! 少年よ。」
「・・・・えっ?」
「ちゃんと分かる様にしといてあげるから。自分の家にもーお帰り、少年よ。」
「・・・うん。・・・でも・・また来て良いでしょ?」
「だって僕、すごく楽しかったし・・・王様の事が好きだから・・。」
「また遊びたいし・・・ちゃんと御礼がしたいんだよ!!」
「そうか・・・でもまだ少年には、その御礼は出来ないんだよ。」
「なんで?出来るよ!!」
「いや出来ない。少年がもっと大きくならないとね。」
「なんで? どういう事?」
「もっともっと少年が大きくなれば、分かる時が来るよ。」
「・・・・・・・・・・。」
「さー帰りなさい。」
「いやだ!!」
「おーーそれでこそ少年だ。立派な大人になれそうだぞ。」
「・・・。」
「よし、城の外まで一緒におくってあげるか。さー帰りなさい少年よ。」
「・・・うん。」

ホウキ達がお別れのダンスを踊る中、落ち葉を踏みしめ、少年は城の入り口に
王様と一緒に、歩き出しました。

「もし、少年が大きくなっても、王様の事を忘れないでいてくれたらね。」
「王様が一番喜ぶ事を考えて、御礼をしに来なさい。」
「うん、約束するよ。カボチャの王様!!」・・・・・・・・・・・・。

そう言ってワシは、城の外まで全速で走ったのじゃ。後ろはふり返らんかった。
それで、城の外に出たらのー。驚いた事に、なんと落ち葉や枝なんかで出来た、
トンネルの様なアーチの様な物が出来てるんじゃ。街の明かりに向かって、
まっすぐにのー。
ワシはその枯葉のトンネルを一生懸命に駆けたんじゃ。
そいでの、息が切れた頃、初めて止まって、後ろをふり返ったんじゃ。
そしたらのー、あのカボチャの王様が少しうな垂れて、座っているんじゃ。
カボチャの頭も少し疲れている様に、見えた気がしてのー。
ワシは心の中で決めたんじゃ、王様が喜ぶ事を、絶対見つけようとのー。

それからは、一度もふり返らんで街まで走ったんじゃ。
そいでのー。自分の家の前で立ち止まって、まだ上下にゆれる肩を落ち着かせながら、
帰りが遅くなった言い訳を考えていたんじゃ。王様のことなぞ誰も信じんからの。
そいで、隣の家々の前においてあるカボチャ達をふと見たんじゃ。
そしたら、どの顔もあの城で見た事があるカボチャの顔でのー。
そいで目の前の、自分の家の門の下においてある、カボチャの顔を見たんじゃ。
そしたら、王様が探し出した・・・あの星形の目の・・・あのカボチャ王の顔と・・・。
・・・・・・・・そっくりじゃったんじゃ!!
なんでじゃろーのー。

遠い国の片隅に在るオレンジ色と黒色の町の話。
お母さんに「その森には入っちゃだめ」って言われてました。
でも男の子はその森が、気になっていました。
そんな男の子に、お母さんは話を続けます。
「でもね。・・・あの森の奥の奥にはねー・・・・・・・・。」

・・・おしまい。

そんなんで今回の作品。(クリックすると拡大画像になります。)
【ラフ】
トンネル王ラフ.jpg

【全体】
トンネル王全体.jpg

【アップ】          【カボチャ王】
トンネル王アップ.jpg トンネル王.jpg

【タイトル】
≪連作ハロウィン “カボチャ王への恩返し”≫

【制作者】
・船長Chii ・船大工Ma-Bo-

【SPECIAL THANKS】
・某Tさん ・O's nest来店の皆様

【花材/材料】
・ススキ ・ファーガス ・ミニカボチャ ・ゲットウ
・黒布

【作者コメント】
今回は船長初の試みで、自ら物語を書き。その文を基に挿絵になるような作品を後から考える。
そんな事をやってみました。色々初の試みで結構手間取ったところも有りましたが、
何とか三部作、終る事が出来ました。「いやー勉強になったな!!」
そんな連作でした。
そのうちまた、文も花もBangLassi作でやってみようと思います。

いやー皆さん長い文に付き合ってくれてありがとうございまいた。


「なー、恩返しってよー!!」
です。


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posted by 船長Chii at 00:32| Comment(3) | TrackBack(0) | 船長とカボチャ王 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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